親の認知症予防

独居の親のセキュリティ対策

独居の親を持つ身としては、世間を騒がす「闇バイト」ニュースは、とても他人事ではありません。今回は親のセキュリティ対策についての話です。

闇バイトに狙われると、セキュリティを講じていても、関係なく家に押し入られているという現状もありますが、セキュリティはするにこしたことはありません。

とはいえ、セキュリティは強固にするほどにお金がかかるもの。我が家はガチガチのセキュリティでは無く、何もしないよりかは・・・に近いものですが、住んでいる高齢の親には安心材料になっています。

一度に全部は経済的に厳しいので、徐々にしていったものです。

危険な訪問者を追い返す

これは「たったそれだけ?」なのに、結構な効果を発揮しています。
「セールスお断りプレート」
このプレートをインターホンの上に貼っておくだけですが、近所を回るセールスマンが避けてくれているようです。

対策無しの近所の高齢者の家では、着なくなった着物や衣類の買い取り業者を装った被害が実際に身近にあり「〇組の○○さんが」と怖がっていたものの、高齢者あるあるなのか、ピンポ~ンと鳴らされると出てしまう習性?が見られるので、向こうから避けてくれることが一番なのです。誰かと喋りたい寂しい高齢者が多いということなのかもしれません。

セールスお断りと貼ってあっても、水道や何かの検査など、様々な手口ですべてを排除できるわけではありません。しかし「セールスお断り」と貼ってるので、来る人は一か八か的な人がほとんど。しつこく食い下がる系は来てない様子です。

窓からの侵入を防ぐ

窓枠のところに取り付ける簡易的なセキュリティグッズで、窓の鍵を壊されても、窓が開かないようにしています。音が鳴るタイプは本人がビックリしてしまう上、音の解除方法がわからないだろうし、自分が窓を開ける時に面倒なものはしてくれない。ということで、簡易ながら視覚的にわかりやすく、しかも安価(2個セットで約500円)な下記商品を付けています。他にも試しましたが、結局親の理解度で決めないといけないのが現実でした。

後は窓鍵の部分にガラスが割れないシートもしています。

家の中をのぞかれない

実家は玄関横の窓から家の中がすぐ見えてしまうのですが、風通しや、自分も窓から外の様子を見ることが多いので、締め切るわけにはいかず。丁度良い目隠しグッズがあるのでご紹介。窓を開ける幅だけ取り付けておき、外が見たい時は余計目に開けると見れます。風通しもでき、採光はそのまま。川口技研の「マドミラン」です。我が家はこの画像のように浴室の窓に取り付けています。

セールスや詐欺電話からの防止

高齢者の家のほとんどは固定電話が置いてあり、電話が鳴ると、当たり前ですが普通に出てしまいます。しかし、電話口に出てしまうと、言葉巧みに騙されてしまうおそれがあり、いくら騙されないぞ!と思っていても、詐欺師の方が何枚も上手です。

高齢者はインターホンと同じで、電話が鳴ると、やっぱり普通に出てしまいます。それを防ぐには、セールスや詐欺電話を繋がないようにするのが一番です。電話自体に警告メッセージが流れるものがあり、それに取り替えることで、段違いに危険から守られます。

非通知は着信拒否。電話が鳴る前に相手にアナウンスが流れるため、悪質な類はそこで切ってしまいます。それでも保険セールスなどは番号通知でかかってくるので、まず知らない番号には出ないとことを徹底しておくことが大事です。

私の親は、電話番号を確認したいクセがあり、電話番号を書き留めてスマホで検索してます。たいがい何もわからないため、私が実家に行った時に調べさせられます。電話番号に執着する意味でも、こうした不要な番号を拒否してくれる電話は助かっています。

防犯カメラ

以前から検討していたのですが、闇バイト事件が多発するようになって、早急に取り付けて来ました。ダミーですが。
はじめは、録画できるタイプにしようかと思いましたが、工事を含めた値段や線を引く労力などが見合わず、とりあえずダミーが安く売っていたので、それを付けました。

付属で防犯カメラのシールが付いていましたが、これはもう少し効果的なデザインが良かったので、パソコンでセキュリティシールを検索して、ステッカー用シートに印刷したものを使用。より目立ち、よりわかりやすいデザインにしました。

一番懸念していたことが、親が近所や聞かれた人に「これ偽物なんよ」とペラペラ喋らないかということでしたが、高齢者の視線は上の方には向いていないようで、誰からも聞かれたことが無いとのこと。目立つのに気づかないのも高齢者おそるべし。

防犯ライトも効果的です。こちらは、お隣の取り付けてる防犯ライトが実家も照らしてくれるので便乗防犯させていただいています。

ご近所ネットワーク

高齢者の強みは、昔ながらのご近所ネットワークです。業者が回って来たら、どんな人が回ってたのか、すぐ近所で共有しています。どんなに言葉巧みなセールスでも、すぐには返事をせずに、業者が去ってから、「絶対あかんで」など言い合ってます。

そして有難いのが、留守をしていても、何気に見ていてくれていることです。不審者が居たら、窓から追跡している人もいて、なんとも頼もしい。

そんなご近所ネットワークは、やっぱり日ごろからのコミュニケーションをしているか否かで変わってきます。

親はご近所ネットワークの中でも、高齢に位置しますが、周りと上手くやっていけなくなる日もやがてやって来るでしょうし、そんな時のためにも、ご近所の人と会えば、すすんで挨拶をしたり、時には話の輪に加わったりしています。

 

高齢者の独居となると、自力でこれらのセキュリティ対策をすることは難しいです。子や孫が、できるだけ、できる範囲で、できることから整えていくことが望ましいとか思います。

セキュリティ対策をすることで、独居の親もまた意識に変化がありました。玄関のドアは開けっ放し、鍵かけずに近所だからと出かけてしまう、インターホンが鳴ったら、カメラで確認できるのに先に出てしまう、電話でも対面でも一人暮らしと言いまくる・・・

そんなひどい状態だったのが、すっかり防犯意識が高まり、ようやく人並みに?
セキュリティはこれだけすれば大丈夫というものではありません。納得しながら、その家、その人に合ったものを進めていきましょう。