親の認知症予防

親のエンディングノートは早めに作った方が良い理由

親と親の将来のことを話し合える時間をつくっていますか?わかっちゃいるけど、忙しいし、めんどうだしと、先延ばしにしていると、あれよあれよと時が経ち、万が一に困るのは親以上にあなたです。

私はもう何年も前からエンディングノートを親に贈り、親の意向を聞く体制を取って来ました。当初はまだ親は70代になっていたかどうかという頃で、親にとっては、「縁起でも無い」という印象だったようです。

始めは放置されていたエンディングノートでしたが、数年経ち、エンディングノートが世間で知られていくようになった頃、親は初めて私が渡していたエンディングノートに目を向けるようになりました。

自分の周りに「前に娘がこんなん持って来て」と周りの友達に見せたり、話に出したりしたそうで、その時に誰もが「ちゃんと考えてくれててありがたいことやん」と好反応だったことで、ようやく話し合いにも前向きになっていきました。

親のエンディングノートを早めに作った方が良い理由

その1 人によって受け入れるのに時間がかかる

親の年齢的なものや性格でも、受け入れるのに時間がかかることは往々にしてあります。私の親で数年単位でかかりました。自分が死んだ時のことを聞くなんて親不孝者のように聞こえていたかもしれません。それが違うとわかるまでに数年かかったということです。

私の親は周りと同じが一番安心するタイプで、同調勢力が無いと動けなく、周りに話すにもテレビでエンディングノートの話をしていたから。自分だけ変わったことをしたくない思いが強くて進めなかったのでした。

今は「終活」という言葉も浸透して、親子で話し合いやすくなっているので、ぜひ最初の一投目を投げてみてほしいと思います。そこからがスタートです。

その2 現実逃避で困るのはあなた

親が認知症や亡くなった時、親の預貯金のことがわからない。保険は何に入ってる?!誰に知らせたらいい?親戚は?親の交友関係なんて知らない。宗派は?お墓は?どうする?!・・・聞ける親はもういない。そんな事態が待ってます。

親は葬式代だけ残しておけば後は子供や親戚がどうにかしてくれると思っているかもしれません。子が困ることを想定して伝えておかないと子供は超能力者じゃないですから、伝えていないことは知る由もありません。

子は、わからないと困ることを親が元気なうちに聞いておかないと、手間や労力や経済的に困ることがたくさんあることを知っておきましょう。

その辺を親に理解を求めて、聞ける情報をできる限り早いうちに聞いておきましょう。

その3 定期的に見直して意向を深堀できる

早めにエンディングノートを作ったとしても、定期的な見直しは必要です。変更事項は意外と多いかもしれません。本人の意向も時代と共に変化したり、預貯金や色々な引き落とし口座の増減、交友関係の変化など多岐に渡ります。

だったら、早いうちより遅い方がいいじゃないかと思うかもしれませんが、遅いと「時既に遅し」になり、親が高齢になるほどに情報収集が難しくなるリスクが高まります。

高齢になると本人が思いつきや考えが浅いまま答えている場合も考えられ、見直す過程があることで、意向の方向性が確認でき、さらに深堀していくことで意向が整理されていきます。

万が一は予想以上に早く来るかもしれません。そんな時にも早めにエンディングノートを作っておくと慌てずに対処できます。

その4 親への理解の持って行き方

エンディングノートをすんなり受け入れてくれる親なら、何も問題は有りませんが、抵抗がある親を説得するためには、言葉選びは重要です。

親の性格が、子の言うことなんか聞きたくないというまだまだ現役世代で居続けたい親の場合、元気なうちはいいけどそれでも万が一があったら、誰も何も知らされてなかったらどうなる?結局は自分自身が困ることになるということを伝えてみましょう。

親の性格が、将来は子に迷惑をかけたくないと考えている親の場合は、情報を残しておかないと子が困ったり迷惑するということを具体的に伝えると応じてもらいやすいかと思います。

いずれにしても、根気よく時間をかけて伝えていくことで、気持ちの変化に繋がっていきやすくなるでしょう。

エンディングノートのおススメの形

今や本屋に行くと、終活コーナーにエンディングノートがたくさん並んでいます。見やすいお気に入りの一冊を選ぶのも良いですが、早めにエンディングノートに着手できる人にはぜひ、バインダー式のオリジナルのエンディングノートを作ってほしいと思います。

バインダーにポケットファイルやルーズリーフを用意して、紙に項目を書いて差し込んだり挟んだりしていきます。書く手間はありますが、パソコンでデータとして作成すると修正も簡単で、差し替えや順番を替えたり、追記や書き方も含めて自由度が高いです。

価格的にもお手軽に用意できるのでおススメです。

親のサポートは自分に返ってくる

私は親の終活をサポートしていくことは、自分の身を助けると考え行動しています。親の介護や親のことで、自分が困りたくないから、自分が慌てたくないから。

先にいくほど、自分も歳をとり、自分のことでいっぱいいっぱいになって、親のことを考える余力が無くなっていくかもしれないと常に思っていて、思いついたら即行動しています。

普段からサポートをしていくことで、いろいろ点に気づけるようになり、工夫もりだくさんの住まいになっています。

エンディングノートは親をサポートする上で、最終的に重要な役割を果たします。いかに親のことを考えているかを伝えていけるかが鍵です。

親孝行、親が元気なうちにしていくことで親は喜び、自分も先の労力を今することで大きな困りごとを回避でき、これはWinWinではないでしょうか。